FMの音に惚れ直す

f:id:hinoikelife:20190929195058j:plain
CDプレーヤーと比べ圧倒的に小さいチューナー・キット。真空管の灯が見える。

月刊ステレオ誌のムックとして発売された『ラックスマン真空管FMチューナー・キット』をようやく組み立てた。
先週末から部屋の模様替えを行っていた関係で後回しとなっていたが、新しいオーディオ環境が整ったので本日トライ。非常によくできた写真入り手順書のおかげで、迷うことなくわずか1時間足らずで完成した。唯一真空管をソケットに取り付ける際、ガラスチューブが割れないかドキドキしたぐらい。
さてその音である。付属の1m余りのアンテナ線を張っただけだが、非常に良い。ダイアルをゆっくりと回転させると、かなり正確に電波をホールドする。ノイズが少なく音が明瞭である。そして音のメリハリが効いている。真空管の賜物だろうか。これまでのミニコンポをテレビ端子に直結した状態の音も決して悪くはなかった。ただ、その昔の東京で聴いたFMの音には遠く及ばなかった。それがどうだろう。今NHK・FMから流れてくる「新世界から」のなんと生々しいこと。CDに肉薄しているのではないか。
今後アンテナをテレビ端子に継ないだり、あわよくば真空管コンデンサーの交換などということも試してみたいと夢みるのである。

<2019年9月30日追記>
FM波の音の良さに気を良くして、早速テレビ端子につなぐケーブルを試してみた。片方がモノラルのミニプラグ、もう片方が75Ωアンテナ端子。液晶テレビの接続用としてそのようなケーブルがあることすら知らなかった。取り替えてみてビックリ。チャンネル数がぐっと増えるのは想定通りだが、どの局も本当にクリア。そして弦楽四重奏曲では倍音がしっかり載っている。やはりチューニングはダイアルによるマニュアルに限る。(と思ったのだが、ムックをよく読むと本機もIC化されたデジタルシンセサイザーだそうだ。う〜む。)