春よこい


プリティ・ウーマンという名のチューリップ。まさしくジュリア・ロバーツのよう。
寒暖差の激しいこの季節、急な寒波襲来でも部屋の中はほっこり。

これまで箱にも入れずユニット単独で頑張ってきたエレクトロ・ヴォイスのPRO-12Bに可愛い相棒を付けてみた。フォステクスのホーン型ツイーターでは最廉価のFT-17H。BearHorn社のスタンド・キットに組み上げられたものがネットに出ていたのでついポチっと。定価の6割ほどしたが、ほとんど使った形跡のない良品だった。PRO-12Bはその個性である中域によりお気に入りではあったが、古いジャズやロック以外ではやや苦しいためツイーター追加を考えており物色中だった。スタンドの配線には0.68μFのデイトン・オーディオ製フィルム・コンデンサーが付いているのでカットオフは10KHz程度だろうか。計算ができないため適当だが、まあスーパー・ツイーターと考えているのでちょうど良さそうだ。

さて、音はどんなふうに変わるのだろうか。
とりあえず手当たり次第にいろんなジャンルを聞いてみる。CDでマイケル・ジャクソンの「BAD」、ビル・ウィザースの「Lean On Me」。いずれも低域はほとんど変化を感じられない(当たり前!)が、高域がとても素直に伸びている。FT-17Hに耳を当てても音はわずかしか聞こえないのだけれど不思議なもんだ。
続けて、LPでポリーニによるストラヴィンスキーの「ペトローシュカ」をかける。ピアノの音色に艶が出てきたように聞こえる。
夕食後、NHK・FMでコバケン指揮による群馬交響楽団ブラームス交響曲第4番」を聴く。これまでの小さくまとまった音場が広がったように感じる。高音がミストのように中音域の回りを漂い、いい気持ちにさせてくれる。これがスーパー・ツイーターの効果か、と納得する。

今日の最後は一押し名盤、グレートフル・デッドの「American Beauty」。声が、ギターが、キーボードが、その他全ての楽器がとても滑らかだ。一方でこれまでのゴツゴツした感じが薄まりなんとなく物足りなさもある。迷う事の多いオーディオ道で、また一つ音の選択肢が増えてしまった。