新年を迎える前に

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年末ということで数日部屋の片付けを行なった。とはいえ、まだまだ整理のつかないものが残っている。その中で2005年頃スロバキア赴任時にウイーンで買ったチボリオーディオのModel-ONEを数年ぶりに引っ張り出した。以前は昇圧トランスに接続して使っていたが、今回はインテリアとして。特に気に入っているのは色使い。ヨドバシでも扱っているが色が限定的で同じ配色は見たことがない。そもそも自分のは日本仕様ではない。
このラジオは、デザインも秀逸だが、何より受信性能がずば抜けて優れている。今時ダイヤルによるチューニングという感じであるが、大きなダイヤルとねっとりとした回転時の感触のおかげで微弱な電波もしっかりキャッチできる。ノイズに隠れた電波を求めてしばらく行ったり来たりしていると、そのうちにピタッと合うのである。
雪に埋もれた中欧の田舎町での夜は長い。特に週末は時間の経つのが遅い。そんな時に気持ちを落ち着かせてくれる音楽に行き当たると嬉しくなる。さらにこの横幅20センチほどの箱から出てくる音が、これまた素晴らしく良いのだ。音のバランスが最高である。底に小さなバスレフ孔があるが、低音が不足なく自然に出て、かつドンシャリにならずすっと消えていく感じが良い。
日本に戻ってからも、しばらくサブ・スピーカーのようにして使っていた。これだとモノラルで十分と思ってしまう。それどころか一時メインシステムのモノラル化を真剣に考えていた。インターネット上でもそのような考えを持っている方のブログが多く見つかる。自作スピーカーを作る時、つい定位や音像の拡がりとか気になるのだが、必ずしも重要ではないかもしれない。