遠いシンプル・ライフ

最近考えを改めようとしている。オーディオにお金と労力をかけすぎではないかと。収入に比べて高額な機器を買い、また更に手に入れようと物色している。だが、そんなに音が変わったのか、違いがわかっているのか。ソフトにも同様のことが言える。数年前なら、1枚で数千円する中古のLP・CDを欲しくなったら、しばらくどうしようか悩んで決めていた。それが今では、ネットで見つけたら数分後には精算まで終えている。歯止めが掛けられなくなっている。と、まあ自分でどうにかするしかないのだけれども。

そんな中、最近ポチッとしたダイアトーンのレシーバーDA-R320。数年前からレシーバーが欲しくて仕方なかった。サンスイ7などの美しいイルミネーションに憧れていた。けれど可動品は滅多に手頃な価格では見つからず、オークションもなんだか怖くてできなかった。数ヶ月前ネット販売で1万円台半ばの本機を見つけた瞬間、購入ボタンを押していた。サイトの写真では完全に灯っていたイルミネーションは届いた時から右側が暗い。けれど補償は返金対応だけなので連絡しないことにした。

寝室に置き、寝る前1時間ほどと、起きがけの身支度をする間毎日FM放送を聞いている。チューニング・ダイヤルを回すとき適度な重量感があり、長いスケールで微妙な調整をするのも楽しい。アンテナ替わりに廉価なスピーカーケーブルをY字に張っただけでもかなりクリアに受信できる。ボンネットを開けて中を覗いたことはないが、10キロ近い重さは大きなトランスのせいではなかろうか。帯域は広くないが全体にキレがあり、爽やかな音といえば良いだろうか。

こんなことがあるから、ポチッとするのがやめられないのだろうが。