レコード覚醒!


オペアンプ交換前のLXV-OT10内部。中央の真四角2つが交換予定のオリジナル・オペアンプ

ラックスマン真空管フォノイコライザー・キット LXV-OT10を数ヶ月前に組み立て、そのままの仕様で使っていた。機器の配置換えでケーブルが届かなくなったのが使い始めた理由で、音は元のアンプ内蔵と同等か少し解像感が甘い印象だった。
しかし次第に欲が出てくる。もっといい音で鳴らしたい。解説欄で福田先生が試され、結論とされたMUSES03の前段・後段両方で使用するを試すことにした。1つ2,500円也の高級オペアンプを4個購入。合わせてデュアル化キットを購入したのだが、ここでつまずいた。ハンダ止めしなくても差し込みでいいだろうとの安易な判断で、全くのバラで注文。ところが、届いて差し込んでみるとグラグラで使いものにならない。かといって、こんな小さなパーツをハンダ止めする自信もなく。再度、少し高いがハンダ止めされ完成したデュアル化パーツを購入した。送料込みで1,100円ほど無駄にしてしまった。
その後ようやく届いたパーツを使い、恐る恐るかつ若干の失敗を経て、どうにか交換した。


取り付けの向きが間違っていないか、何度となくムック解説と見比べ完成。
音出しをしてみる。・・・あまり変わりないかな?
ジャンルを変えながら数枚のLPを聴く。そのうちに、音の分離が大きく向上していることに気づく。これまでくっついていた音がバラバラになり、それぞれの位置関係が見え始めた。左右だけでなく、前後にも離れている。こういうのを音の立体感というのだろうか。まさしく福田先生が解説で書かれている世界が、現実となった。素晴らしい。

そして今回は、同時にデスクトップ・スピーカーに新顔を加えてみた。
同じ鈍器系だが、パイオニアに比べ少しスマートな印象の、テクニクス SB-F1。ユニットのサイズはほぼ同じだがキャビネット・サイズが少し大きく、何よりツイーターがホーンタイプ。音の印象としては、低音を響かせるというよりも、中高音が華やかでクラシックにも合いそう。ブルックナー交響曲7番1楽章のストリングスが、フォノイコのグレードアップと相まって非常に美しい。


表面の黄ばみを落とし、スッキリ美人のSB-F1(右)と精悍さが売りのCS-X3(左)