まだ目が覚めきらない週末の朝、愛犬と散歩に出る。
うっすらと霞がかかったような空だが、澄んだ空気が入り込み体が覚醒する。
街路樹が綺麗に紅葉し始めた。少し黒ずんだ黄緑から茶がかった黄色、そして濁りのない真紅になるグラデーションが気持ちいい。
高台から大阪市街地方向を望む。昇りかけの太陽を帯状の雲が遮り、光と影の塩梅が良い。関西圏に住み始めて40年近く。大阪の景色もすっかり変わってしまった。
こんな朝ではあるが、のっけから少しヘビーなショパンのピアノ・ソナタ3番を聴く。何度か聴いて耳が慣れてきた。昨晩聴いたアルゲリッチの演奏は変化が激しくちょっと落ち着かない感じがしたが、ポリーニの演奏はメロディアスで迫力もあり、素晴らしかった。
