天津点景

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天津中心部にある高層ホテルからの眺望。ホテルの建つ一角はすでに古く、一部施設は廃墟同然となっている。その向こうでは新たな都心部建設が進んでいる。それも数カ所同時進行で。この国では決して珍しくない光景だが、街を造り直すことへの躊躇は微塵も感じられない。日本人である私には理解しがたい一方で、うらやましいと感じる面もある。

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経済最優先とも見えるこの国でも、教育は重要な問題を抱えている。競ってでも良い学校へ入れようとする親心はどこも同じ。有名校の教育費は高く、通学する子供は裕福な家庭出身が多い。そのあおりで誘拐事件が多発するという。高級車で送り迎えしている家庭も多いが、電車やバスを乗り継いで出勤前に子供を送る親も多い。そんな親子を警備員や学校関係者が笑顔で見守っていることに救いを感じる。

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次々と古い物を壊し新しい物を造る一方で、今古い建築や街を残し活用することが盛んになっているという。通称で五大道と言われる旧イギリス租界地でもあちこちで古い邸宅をリニューアルしている。しかしほとんどが飲食店などの商業施設として使われ、流行の内装や派手な看板によって変わり果ててしまったものが多い。その中でブロック毎や邸宅毎に設置された塀の上の照明は当時の面影を残している数少ないものの一つである。