夏の工作

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長い休暇を利用して自作スピーカーを製作した。

先月、月刊ステレオ誌(音楽之友社)からムックとして発売されたスピーカーユニット・パイオニア製フルレンジOMP600をあらかじめ1組購入済み。バスレフか、バックロードかなど色々考えていましたが、結局はホームセンターで入手できる材料を見て密閉型に決定。一応f0cなど計算したのだが、極力切断(手ノコで曳かなくてはならないため)が少なく、製作が簡単になるよう調整した。剛性を高めた鳴きの少ない箱ではなく、むしろ楽器のように箱で鳴らすことを考えた。板の樹種は2種類、ギターなどにも使われるというアガチス(ブラウン)と檜(肌色)で、厚さはそれぞれ5㎜と6㎜。これらがどのように影響するかは未知数。

出来上がりが上の写真。寸法の誤差・接着時のズレ多数あり、見た目がとても悪いが、音は半乾き時から狙い通り弦楽器が生々しく響く驚きの音。低音は直径5.3㎝の小口径ですので計算上f0c=142Hzからダラ下がり。ムックの説明にあったようにアンプのトーンコントロールで高域を抑えることでバランスが整った。ミルクペイントでの塗装を考えているが、しばらくはこのままでいろいろな音楽を鳴らして様子を見ることとする。

<2017年10月21日追記>
その後も鳴らし続けた結果、我が家に4組あるスピーカーの主役を奪った感がある。特に平日夜間は、低音があまり出ないことが幸いして、疲れた耳に心地よい。最近気に入っている、ティグラン・ハマシアンの「AN ANCIENT OBSERVER」の繊細だが素朴さのあるメロディーとOMP600の音がとても合っている。アルメニアはまだ行ったことがないけれども、かつて住んだことのあるスロバキアのイメージと重ね合わせて、干し草の香りとでもいうべき音楽を楽しめる。