DS-500はまだ軟化途上


この時期しばしば目にする松の雌花(松かさになる)は先端の赤紫色の部分が美しい

硬化したクロス・エッジの軟化処理(ブレーキ・フルードを綿棒で塗っただけ)を一度行なって2日足らず。数時間でそこそこ軟らかくなったので、数日すればぐにゃぐにゃかと思ったがそうではないらしい。今回の塗布量では少なかったようだ。

音の方はどうだろう、と昨日からずっと鳴らしている。高域はとても引き締まり浸透力のある音。ダイアナ・クラールのハスキーな声が705S2Sigより細身に聞こえる。口の大きさの違いというのが初めてわかった気がする。
ジャズ・トリオをいくつかかけてみたが、低音はやはりエッジがまだ硬いせいか、歯切れが悪い。密閉型ということを差し引いても、ベースやドラムの音が響かない。プツッと切れる感じで面白くない。藤田真央のピアノ・ソナタをかけてみる。・・・やはり響きが乏しい。低い音を強打すると箱鳴りのような音も聞こえる。発売当時の価格と面構えからすると、こんな程度ではないだろう。期待を込めて二度目のブレーキ・フルード塗布を行ない効き目を待つとしよう。

<2023年11月5日追記>
2度目のブレーキ・フルード塗布からしばらくして、エッジはとても柔らかくなり音も大きく変わった。音の出だしが早くなったように感じられ、強弱感も増した。と思ったが、良い状態が長くは続かなかった。2ヶ月ほどするとまた硬化してきた。徐々に元のカチカチに戻っていく感じ。そのため3度目の塗布をおこなった。するとまた効果が現れ、更に2ヶ月ほどして触ってみるとまた硬化し始めている。定期的に塗って使い続けることもできそうだが、ある時ふっと面倒だなと感じてしまった。そしてとうとう売却してしまった。あのキリッとしたフォルムと木目調シート(これが突板だったら、もうしばらく手元に置いたかもしれない)の温かみは捨てがたいものがあったのだが・・・。