DS-500のエッジはカッチカチ


とんでもないピアニストが現れた、そんな印象を強くした藤田真央のモーツァルトピアノソナタ全集

古いSPユニットをネットで安価に入手した後、適当な箱がないかしばらく探していたら、ちょうど良さそうなサイズのものが1万円そこそこで見つかった。ダイヤトーンの小型ブックシェルフ型スピーカー・DS-500。1988年の発売でコーンに新素材L.C.P(Liquid Crystal Polymer)を採用し等音速2ウェイを狙ったとある(オーディオの足跡より)。ポリマー系の振動板は個人的に好きであるので、ゆくゆくはユニットをFE164や205-8Aに入れ替えて聴き比べをして楽しむつもりだが、その前にDS-500の素性を知っておくのも悪くない。
そのためには、まず硬化したエッジを軟化処置しなければ。


見た目すこぶる美品だが、クロス・エッジはカチカチで押してもびくともせず。

商品説明に「エッジ硬化あり」と明記されていた。それで少し安いのかな?確か何か薬品を塗れば、そんなに大変ではないはず、とネットで調査。いくつかの意見があるが、入手のしやすさからブレーキ・フルードを選択し、車に詳しい友人が持っているものを少し分けてもらった。小瓶に入っている液体を綿棒の先に付け、恐る恐る凸エッジの断面中央付近のみに塗布する。特に垂れることもなく、薄く膜を張った感じ。本当に浸透するのかしばらく見守っていると、光沢がなくなったので少しずつ内部へも入り込むのだろうと、様子を見ることにした。

1日置けば柔らかくなるはず・・・、と云われてもそんなにじっと待てない。
まず30分後に綿棒で少し押してみる。カチカチのままで変化は見られない。
3時間後、んんっ?!柔らかくなっている。綿棒で押すと弾力を感じる。一部分だが、グニャっとなる箇所もある。早くも効果が現れた。
6時間後、確実に軟化が進んでいる。断面中央付近はどこを押しても少し沈んでいく。
これがどこまで拡がるのか、明日朝が待ち遠しい。

<2023年5月1日追記>
翌朝触ってみた。思っていたほど軟らかくはなっていないようだ。バラツキはあるもののエッジ全体に少し強く押すと1〜2ミリ凹む程度にはなった。箇所によっては非常に弾力があり、少し力を加えるだけでぐっと沈み、力を抜くとスッと戻る。どのくらいが適正か判断しにくいけれども、軟化処理前に聴いた時小音量では低音も十分出ていたので、このくらいで一旦終了とする。この後実際鳴らしてみてどうか。