緑の賛歌

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心斎橋から淀屋橋、そして中之島まで写真を撮りながら散策した。
途中にあった昭和以前の建物はどれも肩身が狭そうにひっそりと建っていた。なんとか残してほしいと願いながら写真に収めた。中之島で久しぶりに公会堂や図書館を見た。すでに閉館時間が迫っていたので中は諦めて外観を一周した。日本が一生懸命追いつこうと西欧建築の模倣を行っていた時代の建築は、機能や快適さでは現代のものに劣るが、今では決してまねの出来ない威厳が備わっている。至る箇所に見られる陰影の濃い、彫りの深いディテールからは強い意志が伝わってくるようだ。
そんな建築群のそばで素晴らしい彫刻を発見した。二人の女性が背中合わせに両手を上に伸ばしてすっくと立っている。二人の体は若さではち切れんばかりである。家に戻って調べると1973年に浅井鉞次郎氏が大阪市に寄贈した本郷新氏作の『緑の賛歌』という作品とわかった。浅井氏が緑豊かな文化の香り高い街づくりの推進にとの思いで贈られたそうだ。