春のお勉強

f:id:hinoikelife:20180416222225j:plainここ1ヶ月程の移動時間を利用して2冊の解説書を読んだ。テーマはどちらも擦弦楽器、いわゆるヴァイオリン属の楽器に関する内容である。1冊目は、「最上の音を引き出す弦楽器マイスターのメンテナンス」(園田信博著、誠文堂新光社刊)。ヴァイオリン製作家の著者が、経験や研究に基づいた楽器のしくみやメンテナンス方法を図解付きで分かり易く解説している。すべてを理解できた訳ではないが、これまで何となく弾いていた楽器の秘密を知るようで非常に興味深く読めた。2冊目は、「ストラディヴァリとグァルネリ」(中野雄著、文芸新書)。こちらは、我々一般人でも大概知っているアントニオ・ストラディヴァリが製作したヴァイオリンが如何に優れ卓越したものであるか、また比肩しうるのはグァルネリ・デル・ジェスの製作したものだけであるということを、様々な視点から、あるいは歴史的事実を踏まえて解説している。ストラディバリウスについて何となく知っているつもりでも、コンサート会場で著名演奏者の奏でるストラディバリウスの音を聞いても決して分からない内容が盛りだくさん。

そもそもこのような内容の本をなぜ読むことにしたか。純粋に面白そうというのはあるが、次の自作スピーカーに役立つのではないかと考えたから。実際、とても刺激を受けることが多かった。木材の使い方、ニスの材質・使い方、やり切る気持ち、等々。古の天才製作家達の後を追うことは出来ないが、1億分の1でも彼らの知恵にあやかろうというところである。さて、いかなる形状になるだろう、我が2代目ヴィオリーニ。