第113回定期演奏会

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おおらかさがにじみ出てるピアニスト、クレア・フアンチ嬢。手前は指揮をしたフロール氏。

本日は、第113回PAC定期演奏会。メインの曲が、数少ない知ってる曲の一つ、ブラームス交響曲第1番。リハーサル時の評判も良かったので期待して出かけた。
指揮がドイツ生まれのクラウス・ペーター・フロール氏。オケの配置がいつもと大きく異なる。左手前が第1バイオリン、第2バイオリンは右手前。ここまではよくある。ビオラは第2バイオリンの後ろ、チェロは指揮の正面、バスは左奥。ティンパニーが右奥。そして管が後方にずらりと並ぶ。響きがどう変わるのか興味深い。
前半1曲目がベートーベンの「エグモント」序曲。短くも力強い、いかにもベートーベンらしい見事な曲でした。今回の配置による響きの違いは、よくわからない。
2曲目がソロピアニストにクレア・フアンチ嬢を迎えて、シューマンのピアノ協奏曲。彼女の印象は、明るい音色ではじけるように弾いて、オケにはついて来てねという感じ。少しくらいミスタッチがあっても(?)気にしないというか、おおらか。自分はこういう演奏が好きだという事が判った。そして、アンコール1曲目フリードリヒ・グルダトッカータという曲は、なんとも凄まじい早弾きだった。お見事!
休憩後の後半が待っていた交響曲1番。ドラマチックで爽快感があって、美しいメロディーやハーモニーの連続。素晴らしい曲だ。フロール氏の指揮は、次は強いんだなとか、ぐっと感情を込めてとか判りやすく、見ていて楽しい。コンマス・近藤氏のバイオリンソロの音色、きれいだったなあ。最後、全員ピッタリ揃ってかっこ良く決めた。演奏後、今回で退団すると思われる二人と握手したり、泣きながら抱き合うメンバー達。羨ましいほどの青春が、そこにあった。

終演後そのまま帰りかけたが、傘を忘れた事に気付き戻った。ないと思っていたサイン会があったようで、急いで最後尾に並んでクレア嬢とフロール氏のサインを頂いた。