巣立ちのとき

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子供はいずれか独り立ちするもの。頭では分かっていても、それが現実となるとなかなか受け入れにくいものらしい。この春、下の子も就職で家を出た。彼にとっては待ちに待った一人暮らしである。親の心配などどこ吹く風とばかり、嬉しそう。その分だけこちらは心配が膨らむ。母親は毎日電話しそうな様子である。巣立ちのときは、親にとっても黙って見守る覚悟のいる時であった。そうだ、君はすでに羽ばたくための助走を始めたのだから。