大山崎山荘美術館

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先日聴竹居を見学した際、大山崎山荘美術館にも行ってみた。地図で見ると近いはずだったが、実際にはきつい坂を5〜600m登ってようやく門に辿り着いた。それでも山荘らしきものは見えない。少し入ると通路中央の大きなアラカシの樹が迎えてくれた。ホッとし、建物へ入る前に少し写真を撮り内部へ。観覧料900円也。企画展示として美術館所蔵だがここでの公開は初めてという、アメリカの画家・サム フランシスの巨大な抽象画3枚も展示されていた。「無題」とあるが、1枚の幅が10m近くあろうかというキャンバス一杯に上下にうねる太い線が描かれている。その上や周囲に様々な色の絵の具が塗られ、投げつけられ、盛り上げられ、滲ませてある。何を表しているのだろうと考えたが、ただみなぎる生命力を感じさせてくれたことに満足。それから濱田庄司河井寛次郎の様々な釉薬を使った多彩な焼き物にも感動。ちなみにこちらも内部での写真撮影は不可。ヨーロッパは、最近減ってきたとはいえ、基本は撮影可。日本もどうにかならないか。フラッシュ禁止でよいので。
美術品を鑑賞した後は広い庭園へ。暑いので止めようかと迷ったが、何か面白いものがあるかもと好奇心に負けて入り込んだ。そこには思いがけず格好の被写体が待っていた。
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入ってすぐ目にした樹齢100年以上というセコイアの巨木。すでに枯れているのか、葉がない。その姿が気に入り、構図や露出を変えて数枚撮った。垂直に入れると単調な感じになり、ディテールが見えすぎるのもつまらない。幹を見ると樹皮の奥に虫がかじった跡が見える。これを写してみる。
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カラー(フィルムシミュレーションFS;スタンダード)だと樹のぬくもりは伝わるが、樹皮や背景の緑にも目が行き散漫な感じになった。
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白黒(FS;アクロスN)だと虫食いの部分が白く浮き上がりいい感じになった。
進むと睡蓮が浮く小さな池があった。周囲が草や低木に覆われ、まさしく「モネの睡蓮」の世界(美術館に連作の一部が収蔵されている)。白黒で写すと白い睡蓮の花が浮かび上がりとても美しい。f:id:hinoikelife:20180901225115j:plain
池の周囲を移動しながら数枚写す。さらにカラーでも。f:id:hinoikelife:20180901225318j:plain
白い花びらの1枚1枚が影で浮かび上がり奥行きが出た。水面のヌメッとした感じも良い。でも実はトリミング。一発で狙えるようになればよいのだが。それには長いレンズも必要だ・・・。

<9月3日追記
何気なく検索していて、「睡蓮(水蓮は間違い)」と「蓮」が全く異なる種類であることを知った。これぞ知らぬが花で、早速修正した。