イエスタデイに悪戦苦闘2

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アルコス・ニッケルのフロッグ部

ザ・ビートルズのイエスタデイ、練習を始めてから2ヶ月ほど経つだろうか。ようやく曲らしく弾けるようになってきた。困難を極めたポシション移動だが、ある程度テンポに合わせて押さえることが出来るようになった。また、A線の甲高い金属音が発生する確率もかなり減ってきた。そして何よりもオリジナル曲のイメージを意識しながら演奏できるようになった。目標とするレベルまで、あと一息。

さて、愛用の弓は2年半前に買ってから一度も毛替えをしていなかった。最近、松脂を多めに塗っても音が出にくいと感じていた。先生からは半年に一度くらいは交換した方がいいと教わっていたし、今月末の発表会迄もう少し時間がある。そこで以前一度お世話になった豊中曽根にある工房セレーノへ持ち込んで毛替えと楽器のメンテナンスをお願いした。持って行って本当に良かった。何と弓先の木に亀裂があり、いつ割れてもおかしくない状態だった。駒も正規の位置から数ミリずれていた。やはり専門家のメンテナンスは必要である。折れそうな部分も接着し、埋木をすれば修理できるとのことで、お願いした。
修理が終わるまでの間、アルコス・ニッケルの新品を貸していただけることになった。自宅に戻ってから、傷めてはいけないと緊張しながらも弾いてみた。明らかに音が違う。楽器のメンテナンスを行っていただいたおかげもあるが、発音がよく、とても弾き易い。弓の重量バランスが自分に合っていると感じる。長い拍や連符の時、いつも早く動かしすぎるのだが、この弓だと強く意識しなくても自然にゆったりと動かすことが出来る。A線の金属音が減って、とても柔らかい音がする。最初にこの弓を使った後で、妻から音が良くなったねと言われた。何より耳のいい妻から褒められたのが嬉しい。
このアルコス・ニッケルを手に入れたいのは山々だが、先日新しいカメラに出費したばかり。とりあえず、来週修理してもらった弓で弾いてみた後でもう一度考えてみることにしようと思う。

<2月18日追記>

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修理に出していたマイ弓が戻ってきた。ちょっと見ただけではどこを直したか分からない。弓先のひび割れに沿って一度割った後で接着し、直角方向に埋木をして補強をしてもらった。弾いてみると毛が新しくなったこともあり、別な弓のように良い音がする。借りていたアルコス・ニッケルに負けないほどしっかり発音している。やっぱりひび割れのせいで音が濁っていたのかも。当面はこの弓で頑張ろうと思う。セレーノさんありがとうございました。